住宅の外壁塗装の際に、最も気になることの一つが、主な塗料の種類や、耐久性(メンテナンス周期)・価格の違いではないでしょうか。「シリコン塗料やフッ素塗料って何?」「ハイブリッド塗料とは?」など、外壁の塗料を選ぶ際に理解しておくと良いポイントや、各塗料の特徴について解説します。
外壁の塗料の素材や性能は実に様々ですが、耐久性の良いものを選ばないと、すぐに塗り替えや補修が必要になってしまいます。 特にモルタルの外壁で最も起こりやすいトラブルである「ひび割れ(クラック)」は、早めに対処しないと雨水を溜め込んでしまい、下地を傷める原因になります。 また住宅の外壁で最も主流なサイディングなら、サビの発生や、塗膜の劣化によって白い粉が現れる「チョーキング現象」などが起こります。
ひび割れやチョーキングなどの補修時には、必ず外壁の塗り替えが行われます。
セメントモルタルの他、鉄・アルミ・木材・コンクリートなどの外壁は、塗料で皮膜を作ることにより、腐食や劣化を防いでいるのです。
日々風雨にさらされてしまう外壁は、家の中を守ってくれる重要な部位です。
大切な建物を保持するためにも、お客様の家に適した塗料をアドバイスさせていただきます。
外壁塗料の種類の比較一覧
塗料 | 耐用年数 | 施工価格(㎡) |
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アクリル | 3〜8年 | 1,000〜1,800円/㎡ |
ウレタン | 5〜10年 | 1,700〜2,500円/㎡ |
シリコン | 7〜15年 | 2,300〜3,500円/㎡ |
フッ素 | 12〜20年 | 3,500〜4,800円/㎡ |
ラジカル | 8〜16年 | 2,200〜4,000円/㎡ |
セラミック (断熱/遮熱) | 10〜25年 | 2,300〜4,500円/㎡ または 5,000〜14,000円/㎡ (※天然石調にする場合) |
光触媒 | 10〜20年 | 3,800~5,500円/㎡ |
無機 | 10〜25年 | 3,500〜5,500円/㎡ |
ナノテク | 10〜15年 | 2,400〜5,500円/㎡ |
外壁塗装・屋根塗装は築10年が目安
現在、日本の住宅の約80%を占めると言われている、窯業系サイディングボード。
その窯業系サイディングボードは主成分がセメントのため、元々防水性能は全くありません。そのため工場出荷時に塗装をおこない、防水性を持たせていますが、その防水性能も5~7年で切れてしまいます。その他の外壁材もほとんどが同様の年数で最初の防水性が切れてしまうため、目安として「築10年で1回目の塗装」というのが一般的によく言われます。
塗装をするメリットとして次の2つが主に挙げられます。
建物の美観を保つ
外壁は毎日、風雨や紫外線に晒されているため、色あせや塗膜の汚れ・劣化が見られます。外壁塗装をすることによって、劣化していた外壁塗膜を綺麗にすることができ、新築のような輝きを取り戻すことができます。また、新築時とは違ったデザインや色味に変更することもでき、今までと気分転換をすることも可能です。
外壁を保護するため
塗料を塗り、塗膜を作ることで、劣化した外壁を風雨や紫外線などから守ることができます。定期的なメンテナンスをおこない、建物の耐久性を高めることで、劣化の原因から大切なお家を守ります。お家の築年数が5~7年の方は、防水性が切れるといわれている時期ですので、一度外装劣化診断をしてみるとよいでしょう。